フォーマットしてデータが消えてしまった…。このような経験ありませんか?中には重要な仕事のこと、大切な思い出の写真、集めた音楽など入っていて、消えてよいものはなにひとつありません。消すつもりはなかったのについ間違えてしまうことがあります。ファーマットじたいは簡単にできてしまうので、気をつけていてもうっかりして思わず消してしまうことは誰にもおこりえます。
今回はフォーマットしたデータを復旧できるか、復元作業はどうやるのか、データ復元を専門にしている業者に依頼するときの選び方についてお伝えしていきます。
フォーマットしてもデータは残っています
心配なのは、フォーマットしてもデータは残っているのかということでしょう。結論からいうと、データは消えていません。「フォーマット=完全消去」と誤解している方も多いですが、データを消したいときはフォーマットをしたらよい、というのも間違いです。「フォーマットをする」というのは新しく上からファイルシステムを適用することなので、今あるファイルに関係する情報が一部、上から書き換えられます。
一部のデータが消えるという意味なので、ファーマットしても完全消去はしませんが、完全に元の状態に戻すこともできません。しかし、フォーマットしたすぐあとなら、大部分が復旧できます。そもそも「フォーマット=完全消去」という誤解は、昔のフロッピーディスクからきています。フォーマットには「倫理フォーマット」と「物理フォーマット」があります。
フロッピーディスクは物理フォーマットなので、ハードディスクが使えるように土台を作ることが必要です。フロッピーディスクは記録する媒体部分が外にあるため、傷つきやすく磁気や熱に弱いので、ある日突然データを読み込めないこともありました。信頼性が薄かったので、安全のため完全消去である物理フォーマットが必要だったのです。
しかし、フロッピーディスクは昔の話で、今は倫理フォーマットが適用されています。倫理フォーマットはデータを消去するためではなく、windowsでシステムファイルを使用できるようにするのが目的になります。
自分でおこなう復元方法

フォーマットでデータが消えればすぐに復元したいです。自分でできる復元方法をOS別に解説していきます。
winバージョン
①ゴミ箱をチェックデスクトップの「ごみ箱」から消えたファイルがないか確認してください。このときゴミ箱ごと削除することがないように、削除前に確認のメッセージが出るように設定しておくと便利です。
・windowsアイコンを右クリック→「システム(Y)」→「システム保護」→「システムの復元」→「次へ」→自分が復元したいところをクリック→「次へ」→復元ポイントを確認してよければ「完了」→「いったんシステムの復元を開始したら、中断することはできません。「続行しますか?」に問題がなければ「はい」をクリック→システムの復元ができたら、パソコンが再起動します。
最後に「システムの復元が正常に完了しました」と表示されたら「閉じる」
③ファイル履歴から復元ファイルの履歴から復元します。
・「コントロールパネル」から「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」をクリック→「ドライブの選択」→利用できるドライブを選び、「OK」→「オンにする」→「コントロールパネル」の「システムとセキュリティ」の中の「個人用ファイルの復元」をクリック→復元したいファイルを右クリックし、「復元」→「ファイルを書き換える(R)」
macバージョン
①Time Machine で復元macバージョンを使用するには「Time Machine」が設定されていることが条件です。まずは設定をしましょう。
フリーソフト使用
復元ソフトがいろいろ出ているのでうまく利用してみるのも手です。復元ソフトがなぜ復元できるのかというと、ファイルを保存するとき隠しファイルとして上書き前の状態を保存してくれています。隠しファイルは普段は気づかないのですが、復元ソフトは見つけてくれるので復元できるのです。
たくさんある復元ソフトには特徴がそれぞれあります。初心者でも扱えるような手順がわかりやすい種類もあれば、データ料が多い人用に検索時間が早いのが魅力なソフトもあります。また、復元率が高いことが最大ポイントのものや、状態がよいものに絞ってデータ復旧してくれるものなどさまざまです。ご自分の求めている条件に合うソフトで復元することがいちばんよいでしょう。
そもそもフォーマットってなに?
フォーマットとはよくでてくる言葉ですが、そもそも具体的にどんなことをいうのでしょうか。データを書き込むためにはそのスペースが必要です。データを出し入れしやすく区切りをしてくれるのがフォーマットです。たとえば、机の引き出しを想像してください。何も区切りがない空間にどんどん物を詰め込むと、整理整頓がされていないので物が散らばります。
しかし、仕切りがあればどこに何を収納したのかわかりやすく、取り出すときも簡単です。それはデータも同じで無造作にたくさん保存されると、いざ欲しいデータを探すときにとても大変です。このようにフォーマットは区切りをして整理整頓しやすくしてくれています。
「フォーマットする必要があります」の表示について
「フォーマットする必要があります」と表示を見たことないでしょうか?フォーマットという言葉がでると驚いてしまいます。この表示はなぜでるのか、原因別に対処法を説明します。
原因① パソコンの誤作動
再起動で通常通り作動した、というならパソコン側の誤作動です。誤作動なので故障パーツもありません。
原因② 容量オーバーのデータ保存
データ容量は80%が目安です。これを超えるとトラブルが起きる可能性が高くなります。容量には日ごろから注意してください。
原因③ インターフェースの不具合
インターフェースとは機器同士を接続している箇所ですが、そこがうまく接続できず故障することがあります。接続箇所の部品交換をしてください。
原因④ セクタ不良などの故障
ハードディスクやメモリが故障すると、エラーになります。これは防ぎようのないトラブルのため日ごろからバックアップをとっておきましょう。
データ復旧業者を選ぶポイント

フォーマットしてもデータは残っていますが、ご自分で対処しようとして本当に消えてしまっては大変です。復旧作業に自信がない方は、専門業者に頼むほうがよいかもしれません。ここではどこをポイントに復旧業者を選べばよいのかを解説していきます。
① 明朗会計である
料金は適正で、データ復旧に成功しなければ無料としているかを確認してください。3社以上の業者から見積もりをとれば相場の料金が判断できます。また、復旧できなかったのに料金だけとられても困ります。施工報酬であることが注目ポイントです。
② 情報保護をしっかりしている
大切なパソコンを預けるのですから、情報漏洩が心配になります。情報保護に力を入れているかどうか確認してください。
③ 対応は丁寧か
これはどんな業者にも当てはまりますが、電話対応や出張見積もりに来たときの対応が親切・丁寧であることは基本です。こちらの話をよく聞いてくれるか、質問にはちゃんと答えてくれるかを判断してください。
まとめ
この記事を読んで、フォーマットをしてもデータは残っていると安心しているかたも多いでしょう。しかし、完全に復元できるとも限らないことも事実です。いちばんはファーマットしないことですが、ついつい間違えてしまうこともあります。そのときは復元作業が必要です。ご自分で作業をする方は気をつけて行ってください。少しでも不安なかた、パソコンに詳しくない方は無理をせずプロの業者にお願いすることも検討してください。